20代と若くしてマイホームを購入する方は意外といらっしゃいます。
しかし、まだ20代なのに購入しても大丈夫なのだろうか、ローンを返済していけるだろうかとの不安から、購入を躊躇う方がいるのも事実。
とくに2026年は住宅ローンの金利が上昇傾向にあり、「今買うべきか、待つべきか」と迷う方も増えています。
今回は、20代でマイホームを購入するメリットとデメリット、2026年時点で押さえておきたい税制や金利の注意点を、わかりやすく解説します。
【結論】20代のマイホーム購入は「無理のない返済計画」が立てば有力な選択肢
20代での購入は、返済期間を長く取れることや、住宅ローン控除などの支援を使いやすいことが大きなメリットです。
一方で、将来のライフイベントが読みにくいことや、金利上昇の影響を長く受けることには注意が必要です。
「買えるかどうか」ではなく「無理なく返し続けられるかどうか」を基準に判断することが、後悔しないための近道です。
20代でマイホームを購入するメリットは?
20代で購入する主なメリットは、次の4つです。
メリット1:返済期間を長く取れて、完済も早められる
住宅ローンの返済期間は最長35年とするのが一般的で、最長50年まで選べる商品もあります。
完済時の年齢は80歳未満としている金融機関が多いものの、毎月の返済を70代まで続けるのは現実的ではありません。そのため、65歳の定年退職までに完済したいと考える方が多く、35年ローンなら30歳までに購入する必要があります。
20代で購入すれば、返済期間を無理なく設定でき、毎月の返済額を抑えた余裕のある計画を立てやすくなります。
また、収入が増えたタイミングで繰り上げ返済を行えば、完済時期を前倒しして利息の負担を減らすことも可能です。
メリット2:住宅ローン控除で若者夫婦世帯は上乗せがある
住宅ローン控除は、年末のローン残高の0.7%が所得税などから差し引かれる制度です。令和8年度の税制改正で適用期限が5年延長され、2030年12月31日までに入居する場合が対象となっています。
さらに、「19歳未満の子がいる世帯」または「夫婦のいずれかが40歳未満の世帯」は、新築住宅の借入限度額が上乗せされます。2026年入居の場合、認定長期優良住宅・認定低炭素住宅で5,000万円、ZEH水準省エネ住宅で4,500万円、省エネ基準適合住宅で4,000万円が上限です。
夫婦のどちらかが20代であれば、この「若者夫婦世帯」に該当します。なお、独身の方は若者夫婦世帯の上乗せ対象外となる場合があるため、事前の確認が必要です。
中古住宅も控除の対象になりますが、借入限度額や控除期間、築年数などの要件が新築と異なります。
メリット3:親からの資金援助を非課税で受けられる可能性がある
親や祖父母などの直系尊属から住宅購入資金の贈与を受ける場合、一定の要件を満たせば贈与税が非課税になる制度があります。
非課税限度額は、省エネ等住宅で1,000万円、それ以外の住宅で500万円です(受贈者は18歳以上、合計所得金額2,000万円以下などの要件あり)。
この制度は2026年12月31日が期限とされています。2027年以降の取り扱いは今後の税制改正で決まるため、利用を考えている方は早めに確認しておきましょう。なお、非課税の場合でも贈与税の申告は必要です。
メリット4:団体信用生命保険に加入しやすく、資産として残る
住宅ローンを組むときに加入する団体信用生命保険(団信)は、健康状態が審査に影響します。若く健康なうちは、加入しやすいのが一般的です。
また、早く完済できれば老後資金の準備に回せるお金が増えます。完済後のマイホームは財産として残るので、お子さまに相続させることも可能です。
20代でマイホームを購入するデメリットや注意点は?
メリットが多い一方で、20代ならではの注意点もあります。購入前に必ず確認しておきましょう。
注意点1:ライフイベントの不確定要素が多い
20代は就職したばかりの方や結婚したばかりの方がほとんどで、これからどのようなライフイベントが待っているのか予想がつかない部分が少なくありません。
転職や転勤で職場に通えなくなるかもしれませんし、結婚・出産・離婚などで必要な広さや住む場所が変わる可能性もあります。
生活が落ち着いてくる上の世代よりも、購入した家を売却や賃貸に出さざるを得なくなる可能性が高いといえます。
そのため、売りやすさ・貸しやすさを考えて、駅からの距離や周辺環境など、立地の良い物件を選んでおくと安心です。
注意点2:借入可能額が低く、頭金・諸費用も必要になる
住宅ローンの借入可能額は、年収が基準になります。20代は働き盛りの30代・40代に比べて年収が低く、借入可能額も低めです。
また、住宅購入には物件価格のほかに諸費用がかかります。目安として、新築で物件価格の3〜6%程度、中古で6〜9%程度といわれています。
貯蓄をすべて頭金に充ててしまうと、急な出費に対応できなくなります。生活費の数カ月分は手元に残したうえで、資金計画を立てましょう。
共働きの場合は、収入合算やペアローンで借入額を増やす方法もありますが、どちらかが育休などで収入が下がった場合のリスクも考えておく必要があります。
注意点3:金利上昇の影響を長く受ける
日本銀行は2026年6月に政策金利を1.0%程度へ引き上げ、これを受けて多くの金融機関で変動金利の見直しが行われています。
20代で借りると返済期間が長くなる分、金利上昇の影響を受ける期間も長くなります。
変動金利は当初の金利が低い反面、将来の返済額が増えるリスクがあります。なお、返済額が5年間変わらない「5年ルール」がある場合でも、金利が上がると返済額のうち利息の割合が増え、元本が減りにくくなる点に注意が必要です。
固定金利との比較や、金利が上がった場合の返済額のシミュレーションを必ず行ったうえで選びましょう。
20代で後悔しないためのチェックポイントは?
最後に、購入を決める前に確認しておきたいポイントを整理します。
「借りられる額」ではなく「返せる額」で考える
金融機関の審査では、年収に占める年間返済額の割合(返済負担率)が30〜35%以下とされることが多いです。ただし、審査に通る金額と、無理なく返せる金額は別物です。
現在の家賃を基準に、固定資産税や修繕費、将来の教育費なども含めて、余裕のある返済額を設定しましょう。
金利が上がっても耐えられるか確認する
変動金利を選ぶ場合は、金利が1%〜2%上がったときの返済額もシミュレーションしておきましょう。それでも家計が回るかどうかが、ひとつの目安になります。
将来の住み替えも想定して物件を選ぶ
ずっと住み続ける前提だけでなく、売却や賃貸に出すことも視野に入れて、資産価値が落ちにくい立地や間取りを選ぶと、将来の選択肢が広がります。
20代のマイホーム購入に関するよくある質問
Q. 20代で住宅ローンは組めますか?
A. 組めます。ただし、年収や勤続年数、他の借入状況などが審査の対象になります。就職して間もない場合は、勤続年数が短いことで審査が厳しくなることがあるため、金融機関や不動産会社に事前に相談すると安心です。
Q. 頭金はいくら必要ですか?
A. 頭金なし(フルローン)でも購入できる場合がありますが、借入額が増えて総返済額も大きくなります。頭金に加えて、物件価格の数%〜1割程度の諸費用を準備しておくのが一般的です。
Q. 結婚や転職の予定がまだ決まっていなくても購入して大丈夫ですか?
A. 大丈夫ですが、将来の変化に備えて、売却や賃貸に出しやすい物件を選ぶことが大切です。また、収入が減っても返済できる余裕のある借入額に抑えましょう。
Q. 賃貸と購入、どちらが得ですか?
A. 住む期間、金利、物件価格、ライフプランによって異なるため、一概にはいえません。家賃と返済額、維持費を含めた総額で比較するのが基本です。弊社では、個別の状況に合わせたシミュレーションも可能です。
まとめ
20代でマイホームを購入するには、デメリットや注意点もありますが、返済期間を長く取れること、住宅ローン控除などの制度を活用できることなど、メリットも大きいです。
一方で、2026年は金利上昇の局面にあるため、「借りられる額」ではなく「無理なく返せる額」で計画を立てることが重要です。
メリットとデメリットを理解して、じっくり検討のうえ、購入するかを決めましょう。
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